窓断熱をデザインする― 窓装飾でつくる、心地よくエコな暮らし ―

理事の田部(投稿代行:事務局太田)さんより、窓断熱に関する投稿です。

一般的に「窓の断熱」と聞くと、窓ガラスの機能向上や二重サッシの設置といった、“建物自体を変える”リフォームを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

確かにそれらはとても効果的な方法です。
ですが私は、「窓を変えずに、窓装飾でどれだけ断熱効果が得られるか」に着目し、研究・制作を行ってきました。

☀️ 暖かい日差しも、強い西陽も、窓からやってくる

四季のある日本では、日差しの存在が心地よくもあり、時に厄介でもあります。
• 冬の昼間には、窓からの陽が室内を程よく暖めてくれる
• 反対に、夏の西陽は強すぎて、夕方でも部屋が暑くなる

このような状況に対して、「既存の窓のまま」できる対策として、断熱性のあるカーテンのデザイン提案を行いました。

🔍 実験から始まった“窓装飾の断熱効果”

まずは、既存のカーテンをかけたまま、サーモグラフィーカメラで窓まわりの温度を測定。
すると、暑い日・寒い日に共通して、サッシの部分の温度変化が大きいことがわかりました。

この結果をもとに、次のような窓装飾の改良を提案・制作しました。

🧵 断熱効果を高めるカーテンデザインの工夫

✔ ① サッシ周りに“二重生地のボーダー”を取り付ける
• カーテンの内側に、サッシに接する部分だけ生地を二重に重ねたボーダーを設けました。
• これにより、サッシから伝わる冷気や熱気の室内への影響を軽減。

✔ ② レースカーテン上部に“ドレープ生地のバランス”を追加
• 特に上部から入る強い日差し対策として、装飾と機能を兼ねたバランス(上飾り)を設置。
• デザイン性を保ちながら、日射しを柔らかく遮ります。

🎨 カーテンの機能を活かして「インテリアで省エネ」を楽しむ

もちろん、窓そのものをリフォームして断熱性を高めることは非常に効果的です。
しかし、カーテンにも「遮熱」「保温」などの機能があることを忘れてはいけません。

窓装飾の工夫次第で、省エネ性能とインテリア性を両立させることができます。

🌿 リフォーム後は、“生地を楽しむ”選択肢も

しっかりとした省エネ窓リフォームが済んでいれば、カーテンに求める機能が軽減されるため、
純粋に「好きなデザインの生地」を選ぶ楽しさが広がります。

つまり、機能性で選ぶカーテンから、“感性で選べる”カーテンへ。
窓辺から始まる、快適で美しい暮らしが実現できるのです。

✨ まとめ

窓断熱は、「窓を変える」だけではありません。
カーテンというインテリアの力で、断熱をデザインする。
そんな柔らかくて創造的な省エネの形が、これからもっと注目されていくのではないでしょうか。


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